脊髄小脳変性症・多系統萎縮症の発生障害・嚥下障害について

難病の症状


呂律が回りにくい・飲み込みにくい

脊髄小脳変性症・多系統萎縮症にみられる、呂律がまわりにくく話づらい・飲み込みにくく誤嚥になってしまうといった症状の原因と進行させない為にやって頂きたい事についてお話させて頂きます。

呂律や飲み込みにくくなる原因

小脳は、協調的な運動の微調整を行う働きがあります。
例えば、『目の前の卵を手で取って持ち上げて置く』という運動をする時

  1. 物との距離を把握する
  2. その距離に合わせて手を伸ばす
  3. 手を伸ばすスピードを適度に
  4. 卵を握る
  5. 卵を潰さない程度の力加減を維持する
  6. そのまま落とさない様に持ち上げる
  7. ゆっくり落とさない様に下げる
  8. 卵をたたき割らない様に置く

という様に距離や力加減を、体の様々な筋肉に指令を送って微調整して協調的な運動が出来る様にしています。

話したり、飲み込んだりするのも、この協調的な運動をする事によって行っています。
話す時は、息の調整と舌の動きや唇の動きを微調整し、飲み込む時は、咀嚼と舌の動きと呼吸のタイミングを合わせて行っています。

この協調運動が上手く出来ずにタイミングや微調整がズレると、

  • 呂律がまわりにくい
  • 急に大きな声を出してしまう
    (爆発性言語)
  • 飲み込みにくい
  • むせる(誤嚥)

といった症状が出てきます。

リハビリの必要性

話しにくい・飲み込みにくいといった症状は、リハビリをする事がとても大切です。
運動は何度も反復して行う事で筋肉の使い方を覚えて、次第にスムーズに行う事が出来る様になります。話す・飲み込む事を口周りの筋肉を使う事なので、反復して何度も行う事が進行を抑える為に必要です。
飲み込みに関しては、誤嚥を起こす可能性があるので慎重に症状に合わせて行う必要がありますが、話す事に関しては、積極的に家族の方と話しり、カラオケで大きな声を出したりする事が出来ます。

東洋医学では、気を巡らすという事が治療において重要な事で、逆に気が鬱滞すると、痛み、痺れ、だるさ、動かしにくいという様に様々な不調に繋がると考えます。

リハビリをするという事は、気を巡らす事に繋がります。進行によって気が巡りにくくなろうとしている所を、あえて意識して動かし働かせる事で気の巡りを良くして調子を取り戻す様にする事が進行悪化を防ぐ上で大切な事になります。

呂律や飲み込みにくい症状の鍼灸治療

呂律が回りにくい・飲み込みにくいといった症状の鍼灸治療の目的は、
体の根本から体全体を健康にして、気の巡りを良くする事です。

上記でリハビリをする事が大切と書きましたが、リハビリを行う為には体調が良い事や精神的なストレスがかかり過ぎていない事が重要で、それによってリハビリの効果が変わってきます。

  • 肩こり
  • 頭痛がする
  • めまいが酷い
  • 睡眠不足
  • 腰が痛い

などの体調不良や

  • 気分が落ち込んでいる
  • 何もしたくない
  • だるい

という様なストレスによる精神的な不調

このような不調を鍼灸治療で改善する事で、リハビリの効果が良くなり、また体全体の調子を良くする事になるので呂律や飲み込みだけではなく、フラツキなどの症状にも良い効果が出てきます。

脊髄小脳変性症・多系統萎縮症の症状

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